お家で過ごす日々、本を読んでいるというかたも多いのでは?
わたしも家で、もくもく読書タイムを楽しんでいます。
ところでみなさん、本ってどうやって選んでいますか?
装丁やタイトル、口コミに「〇〇大賞受賞」
いろんな選ぶ基準があると思います。
とある本屋さんの企画で、香りで本を選ぶ体験ができるらしい…
ときいて、さっそく香りの選書体験をしてみました。
香りで本を選ぶ「読香文庫」で新たな読書体験を
選書家や香りの専門家、デザイナー等で構成されたデザインチーム「混ぜるな危険」
「香り」を媒体にして、これまで見えなかった価値や世界を提案していくというもの。
そんな彼らが仕掛ける、香りだけを頼りに本を選ぶ体験。
潜在的な欲望に忠実に「本」との出会いを楽しめる企画なのです。
おもしろそう、ですよね!
香りで潜在な欲望をあぶり出す
サイトでは「香りを試す」「質問に答える」の2種類の選び方が提案されています。
自分の嗅覚はどんな本を選び出すのか気になる…!
ということで、読香文庫ムエットサンプル5種を購入
3日ほどでこちらのセットが到着しました。
・ムエット5つ
・香りの説明書
・クーポン
ひとつひとつ、袋に入って。
香りが混ざらないように配慮されています。
ちなみにムエットとは、香水を試す時に使う紙のこと。
なるべく情報をシャットダウンして、香りと向き合う。
爽やかかと思うと、奥にスパイシーなピリリとした辛さを持っていたり、
甘ったるさの中になんだか切ない香りを感じたり、どれも複雑な香り。
最初はあんまりと思った香りも、残り香が好みの匂いだったりして…
嗅げば嗅ぐほどに、悩む。
でも、ファーストインプレッションを信じて。
わたしの好きな数字でもある2を選びました。
あとは、ムエットを購入した「混ぜるな商店」にて、選んだ番号の本を購入するだけ。
ムエット購入した人には、クーポンコードが付いてきます。
購入画面で入力したら10%オフになるみたい!
読香文庫 到着
注文して3日ほどで、本が到着。
箱を開けると、中には真っ黒の袋に入った本。
ムエットを頼んだ時の封筒に書かれていた、匂いを吸い込む人の絵が描かれています。
しっかりとパッキングされていて、
香りが閉じ込められるよう、チャックもついてる…!
これなら読書後も、長く香りが楽しめそうです。
開封してみると、選んだあの香り…!
袋の中からふんわり広がると、ムエットで嗅いだのとは、また違った雰囲気。
深い海を思わせるような、懐かしさも感じる香り。
だけど、なんだか足を掬われそうな、少しの不安を覚えるような香り。
中に入っていたのは、真っ黒のカバーがかかった文庫本。
ブックカバーや栞、本自体もしっかり香りを纏っています。
袋をあけても、なお、どんな本かわからない仕掛けにドキドキです。
「溺」
今回の香りは「恥」「溺」「艶」「愛」「禁」とそれぞれ名前が付けられています。
どれも、そこはかとなくエロティックな言葉…
香りで、本能で選んだ本というのが、エロティックさを助長させます。
わたしが頼んだ2番は、「溺」
香りのテーマは「生命を生み出す大地の深淵な香り」
海のような、何か足を掬われそうな…
という表現、けっこう当たっていたみたい。
本をめくって本のタイトルを確認。
気になっていたけれど、読んだことのなかった本でした。
映画化していて、そちらは観たことありました。
香りのタイトルどおりの本。
この作者の本ははじめて、たぶん本屋で見かけても装丁では買っていない。
ううむ、これをもってくるのか…と唸りました。
おわりに
本を読んでいると、好きな作家、好きなジャンルと、いろいろと偏ってきてしまう。
読んだことない本を、と思っても、手を出すのは賞をとった本だったり…
完全にゼロベースでの選書はなかなかないもの。
読香文庫は、人に選んでもらった本ではない。
でも、本の交換会のような偶然の縁でもない。
自分の本能で選んだ本、というのが面白いなと思いました。
「香りで読む本」「嗅覚で見る本」と栞に書かれたとおり
香りから本のストーリーを想像するのがおもしろい選書でした。
わたしが選ばなかった本は、なにが選ばれていたのか想像するのもたのしい。
「香り」が繋ぐ読書体験。
おこもり中の今、新たな読書体験はいかがでしょうか?
mazerunakiken.net
お題「#おうち時間」