疲れたとき、美味しいものを食べたくなる。
たぶん、身体が欲しているんだろう。
同じように、心が疲れたときにも美味しいものが効く。
今日は美味しいものが出てくる本をご紹介。
疲れた時は、美味しい本を
みかんとひよどり
ジビエ料理を売りにするレストランのシェフが、ひとりの猟師との出会いをきっかけに、ますますジビエに魅せられていく。
害獣とされているイノシシやシカ。
人間の都合で駆除されるなら、その命に感謝していただきたいと言うシェフに共感。
ジビエって提供されるまでに、本当にたくさんの工程を踏んで、手がかけられているのだなぁ。
いとしいたべもの
人生で出会った食べ物たちと、それにまつわるエピソードをまとめたエッセイ。
ハインツのケチャップをたっぷりかけたオムライス、夜明けのどん兵衛、サッポロ一番味噌ラーメン…
どのエピソードも、ほっこり暖かな気持ちになれる。
なんだか子どもの頃を思い出します。
森下さんの食べ物の描写がとても巧みで、おもわずお腹が鳴ってしまう!
おしまいのデート
おしまいをテーマにしたいろんなデートの話。
孫と祖父、恩師と教子、男と男…
美味しいものを食べながら、深まっていく人間の仲を描いています。
会話が、思い出が、最高の調味料になるなぁと思う作品です。
メイン・ディッシュ
女優ユリエの恋人、ミケさんは料理の達人にして名探偵。難事件を料理にからめて、見事に解決してくれる。
頭を使うとお腹が空く。いや、頭を使う前にまずは腹ごしらえ?
ミケさんの作り置きブランデーはちみつ梅酒が飲んでみたい。
今年は梅酒、仕込もうかしら?
マカン・マラン
路地裏にひっそりとたたずむ、夜食カフェ「マカン・マラン」
ドラァグクイーンのシャールが振舞う料理が、気忙しく悩みの多いお客たちの心とカラダに滲みる。
疲れている人にこそ読んでほしいこの本は、じんわり心の栄養になってくれるはず。
こんなお店、近くにあったらなぁ。
あまからカルテット
いなり寿司、甘食、ハイボール、ラー油そしておせち料理…
それぞれの料理に込められた秘密を、親友四人組が手探りで解いていく。
本を閉じた後、じんわりと胸に広がるあたたかい気持ち。
美味しいものは、みんなを幸せにしてくれる!
禁断のパンダ
本格ミステリでありながら、おいしそうなご飯が楽しめる作品。
このミステリーがすごいにも選ばれました!
作者は辻調理師学校を卒業し、フレンチで働いていたということもあり、調理、市場の仕入れなどの様子など描写がとても細やかです。
みなさんもぜひ、禁断の食材を召し上がれ。
もし文豪たちが カップ焼きそばの作り方を書いたら
ちょっと嗜好を変えて、ジャンクフードでも。
出てくるのはカップラーメンのみ。
カップラーメンの作り方を、文豪が書いてみたら…と言うこの本は、同じことを書いているのに、こんなにさまざまな表現ができるのかと面白い作品です。
著名な作家の本をたくさん読んでいるとより楽しめる本。
そしてカップラーメンの説明書きはとても素晴らしいと再確認できる本です。
和菓子のアン
デパ地下の和菓子店「みつ屋」で働き始めたアンちゃんは、歴史と遊び心に満ちた和菓子の奥深い魅力に目覚めていく。
冠婚葬祭、季節に寄り添う和菓子の数々…
こんな深い意味があったのかぁと、学びながら楽しめる作品です。
ライオンのおやつ
医師から余命を告げられた雫は、最後の日々を過ごす場所として瀬戸内の島にあるホスピスを選ぶ。
ホスピスでは毎週日曜日、入居者が生きている間にもう一度食べたい思い出のおやつをリクエストできる「おやつの時間」があった。
人生最後の時「ごちそうさま」と胸を張って言えるくらい、人生を味わい尽くしたいと思えるおはなし。
リバース
食事の後はドラマ化され話題となった作品です。
本作は、パンにハチミツにコーヒーに、食べ物がたくさん!
イヤミスの女王 湊かなえだけあって、事件の起こりから推理までしっかり楽しめます。
読み終えて本を閉じたとき、口の中に広がるなんとも言えない苦味が楽しめます。
おわりに
美味しいものから、ジャンクフード、ちょっと変わった料理まで…
いろんな料理が登場する本を紹介してみました。
心が疲れたとき、わたしは美味しいものが出てくる本を読み漁ります。(あとミステリも!)
心と頭の栄養になってくれそうな本を。
皆さんおすすめの、美味しいものが出る本があれば、ぜひ教えてください!